カテゴリ:不動産お役立ちコラム / 更新日付:2024/09/27 10:44 / 投稿日付:2024/09/27 10:44
つい先日、名古屋市中村区で、倒壊の危険性がある空き家に対し、市が建物の除却命令を出しました。(出典:特定空家等に対する特別措置法に基づく命令を実施しています | 名古屋市)
この事例のように、今後空き家を放置しておくと、あなた自身だけでなく、周囲にも大きな被害を及ぼす可能性があります。今回は、名古屋市の空き家問題の実態と、その対策について詳しく解説していきます。
名古屋市の空き家問題:他人事ではありません!
2024年9月25日に発表された『令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果』で、愛知県では、使用目的のない空き家が15万6千戸にのぼり、空き家率は4.3%という結果が出ています。全国平均の5.9%と比較すると低水準ですが、決して安心できる数字ではありません。(出典:「令和5年住宅・土地統計調査結果」 | 総務省統計局 )
人口減少や高齢化が進む中で、空き家は今後も増加していくと予想されています。
放置された空き家が引き起こす深刻なリスク
空き家を放置することで、どのような問題が起こるのでしょうか?
まず、建物の老朽化による倒壊の危険性があります。これは、今回の中村区の事例のように、人命に関わる重大な事故に繋がるリスクを高めます。
また、雑草の繁茂やゴミの放置による景観の悪化、不法侵入や放火などの犯罪の温床になる可能性や害虫や悪臭の発生など、衛生面での悪影響も懸念されます。
これらの問題は、近隣住民とのトラブルにも発展しやすく、放置すればするほど、解決が難航するケースが多いです。
資産価値の低下や、固定資産税の負担増加といった経済的な損失も無視できません。特定空家に指定されると、土地の固定資産税が最大6倍となってしまう可能性があります。
【関連コラム】
その空き家、放置すると大変なことに!?知っておきたいリスクと対策
なぜ空き家は増え続ける? 社会構造の変化と所有者の事情
空き家が増え続ける背景には、少子高齢化や人口減少による住宅需要の低下、老朽化した住宅の増加などが挙げられます。
また、相続したものの、管理や活用が負担で、そのまま放置してしまうケースも少なくありません。
名古屋市の空き家対策:条例に基づいた対策と補助金制度
このような状況の中、名古屋市では、平成26年4月に「名古屋市空家等対策の推進に関する条例」を施行し、空き家の所有者に対して、適切な管理を義務付けています。具体的には、空家の状態の確認、周辺環境の美化、適切な維持管理などが求められます。(出典:空家等対策の推進 | 名古屋市 )
また、「名古屋市老朽危険空家等除却費補助金」といった制度も用意されており、老朽化が進み、倒壊の危険性がある空き家の除却費用の一部を補助しています(出典:名古屋市老朽危険空家等除却費補助金 | 名古屋市 )
空き家を放置しないために:所有者の選択肢
もし、あなたが空き家のことでお悩みなら、放置せずに、早めに対策を講じることが重要です。
売却、賃貸、空き家バンクへの登録など、状況に合わせて様々な選択肢があります。(名古屋市空き家バンク)
相続した空き家:知っておきたい特例措置
相続した空き家を売却する場合には、一定の条件を満たせば、「空き家の発生を抑制するための特例措置(3,000万円特別控除)」が適用される場合もあります。(出典:空き家の発生を抑制するための特例措置 | 名古屋市 )
これは、相続した空き家を売却した際に、譲渡所得から最大3,000万円を控除できるというものです。当税理士事務所でご案内した事例もございます。
【関連記事】
【障害者控除で相続税0円に】相続税申告と不動産売却の事例 | 名古屋相続税無料診断センター名古屋相続税無料診断センター
専門家への相談:問題解決への第一歩
空き家問題は、放置しておくと、あなた自身だけでなく、地域全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。お一人で悩まず、まずは専門家に相談し、適切な対応を検討することをおすすめします。
空き家の売却、税金対策に関するお悩みは、ぜひ当社へお任せください!ただいま、無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
監修者情報
- 趣味は、筋トレとマラソン。忙しくても週5回以上走り、週4回ジムに通うのが健康の秘訣。